Curt Boettcher : Misty Mirage
ARTIST / Curt Boettcher
TITLE / Misty Mirage
LABEL / poptones
DATE / 2000
TITLE / Misty Mirage
LABEL / poptones
DATE / 2000
2130。過去盤レビュー。信頼する個人の一人Curt Boettcher。ソフト・ロックをスタジオレベルで、サイケ風味に味付けしながら歌謡性も忘れなかった才人である。The Millenniumはまさに1000年に1度の孤高ブリを発揮し、他の追随を許さなかった。彼が67-69年に残したデモやアウトテイクを集めて突っ込んだコンピが本作。ありていに言えば、ぶっちぎりの未発表音減収。creationを放棄したAlan McGeeが一時期Curt周辺の音源をリイシューしまくった理由をTokyo Rocksで問いただそうと思ったのに、延期になってやんの。どういうことですか。 本作にはCurtのソロ作のほか、 The MillenniumやSagittariusなど彼が関わったプロジェクトによる有名曲も別verで入っていまして、贅沢な気分になります。もちろん本テイクのほうがよりスマートなので、さほど関心がない人はそちらだけはマストってことで。まるでJohn Lennonが崩れたようなリーバイス社のCMソングなんかは、そのらしさの欠如だけでなく、その多才さに驚かされる1曲。インストでも十分に聞かせることができるという力量も垣間見せてくれる。SagittariusでCurtと仕事をし、Brian Wilsonとも仕事をしたことのあるGary Usherは、両者にまったく共通点をないことを指摘しつつ、「行動力、物事を見聞きする能力、生来の素質、天賦の才能といった点でいうと、CurtはBirian Wilsonより遥かに先を行ってた」とコメントしている。Gary Usherなんかには何の力もないのだろうし、音楽形式が似ているからといって、比較をするにはBrian Wilsonは達成しすぎているけれども、そうであってもしかし!、Curt Boetthcerはもっともっと開かれるべきだと高校時代から思ってる。そんなに長く付き合わなくてもいい。とにかく一時期でもよいから、彼に目配せを。そのまま消えていってもおかしくない程度の有名さなんだから。