Gorky's Zygotic Mynci : Patio

ARTIST / Gorky's Zygotic Mynci
TITLE / Patio
LABEL / ankst
DATE / 1995

知っている人は知っている、知らない人は知らない、でも名前を耳で聴いたらすぐに覚えられるのがこのGorky's Zygotic Mynciであります、かつてよく新譜を試聴したり音楽雑誌を頻繁に読んでいたころに名前が挙がったのが彼らでそのときに紹介されていたのは'Spanish Dance Troupe'でした、この盤は今でも欲しい1枚であります、'The Blue Trees 'というEP作品はそれ以後の作品としてかなり良盤でした、最近中古屋でよく見かけるのは、そして異常な安さで見かけるのは中期ぐらいの作品が多く、なんとなく見つけるたびに買っている気がします、この盤もそのひとつで、91年から93年までの初期音源をコンパイルしたもの、いわば初期傑作選とでもいいますか、ほとんどライブ音源らしいです、メンバーのMegan ChildsはバイオリンでMinotaur Shockの盤に参加していたりと意外と今にも通じる面白い交流関係を予想させるがそれはさておき、90年代初頭であり、しかも彼らにとっても初期音源ということで、音のほうはサイケな方向にもいかず、彼ら一流のブシも発揮されていないように感じるかもしれないが、もちろん変遷があるわけでありその萌芽はある、そのメロディセンスは後期になればなるほど先鋭さを増し独自なものとしてのオリジナリティを発揮していくというのは彼らをご存知な方々には自明のことだろう、なんともインディーらしい抜けた演奏をこの盤では聞かせてくれるけれども、それがこちらの気に障らないというところに彼らの今後の展望を見て取れるかもしれない、そんな彼らも実は2006年に解散してしまったという、全然知らなかった、なかなかたたどっていくのも難しいし、彼らからどこかへ向う樹形図を構成するのもなかなか難しいのは事実であるが、それも90年代らしさといえるのかもしれない、イギリスらしさというよりも、God Is My Co-Pilotに類するような音を聞かせてくれるので興味深い、解散は本当に残念である