My Tube Vol.8


さてGB名作音楽集も5回目ですね。今回はみんな大好きがんばれゴエモンシリーズより、『さらわれたエビス丸』です。がんばれゴエモンは初代がFCです。本作は同年にSFCで『ゆき姫救出絵巻』が出たのちに発売されてるくらいですからかなりおなじみのシリーズなわけです。発売は1991年。開発元はコナミ。コナミのゲーム音楽といえば、ゲーム自体に音ゲーの有名作品も多く(『ビート・マニア』『ダンス・ダンス・レボリューション』『ポップン・ミュージック』)、シューティングをはじめとして、そのゲーム音楽の良さを賞賛する声が多いみたいです。それゆえに、「コナミサウンド」という通称を持っているわけですね。

さて、本作です。僕のゲーム遍歴からすれば、コナミ系作品をやってること自体があまりないのですが、それでもそこに本作がすぽっと入り込むあたりがヒロイックだなーと思います。これもサントラなどでは出てないですね。手がけたのは「たさかしんじ」さんと「はぎわらよしゆき」さんと十一谷明広さんです。十一谷さんはその後もいろんなハードにおいて音楽を手がけていますが、前の2人はどうも以後露出があまりないようです。ベテランだったのでしょうか。手がけた役割や割合なども不明です。シリーズを通して手がけるという習慣がコナミにはないのかもしれません。そこにスクウェアと比べるとゲーム音楽が後景化する理由があるように思います。最近の重要シリーズ『メタルギアソリッド』では2以降でイギリスの作曲家Harry Gregson-Williamsを起用する戦略をとっていますが。

ゲーム自体が、知っての通り和のテイストを大切にすることが要求されますので、洋楽チックにプログレなどに流れるスクウェア系RPG作品とは異なり、なんともぽい旋律性を持っています。もっとも評価の高いのは動画のコメントを見れば分かりますように、出羽のフィールド曲です。三味線をゲームボーイのサウンドボードで見事に再現しております。他の楽曲群も、統一感を持たせながら、フィールド用のものを中心としてゲーム音楽として素晴らしい到達点にあるといえるでしょう。

と、ここまでかきながら、申し訳ないことに、他のゴエモンシリーズをほとんどやったことがないので、本作の音楽が一番いいのかわからないのですね。ゲームボーイ音源というのはそれだけでかなりプラス要因なわけですけど。

あとサガシリーズでもそうだったんですが(ジュークボックスですね)、音楽に自信があるがゆえにかどうかはわかりませんが、本作には確かサウンド・テスト機能が付いていました。つまりゲームボーイの音楽をそれだけで聞かせたいという製作者側の意図があったわけですね。この機能は他のゲームボーイソフトに標準的なものだったのでしょうか? そうでなければ、そのような機能の有無で製作者側の音楽にかける本気度を測るのも良いかもしれません。

てかニコニコ動画にもうネタがなさそうです。