My Bloody Valentine : Isn't Anything
ARTIST / My Bloody Valentine
TITLE / Isn't Anything
LABEL / creation
DATE / 1988
TITLE / Isn't Anything
LABEL / creation
DATE / 1988
1755。Bilinda Butcher(ギター、ボーカル)、Colm O'Ciosoig(ドラム)、Deb Googe(ベース)、Kevin Shields(ギター、ボーカル)という布陣。再結成して、新譜を出すとかなんとか良いながら、過去の偉業のでかさを背負い切れずにだらだらしているマイブラ。一時的とはいえ、その放たれた閃光は、多くのフォロワーを生み出し、彼らを惑わした。誰もが靴先を見つめながらギターを弾いた(のかもしれない)。誰もが、分厚く音をレイヤー化していった(という時期があったのではないか)。彼らは久しぶりにイギリスが生み出したスターになるはずだったけど、creationに多大な負債を残し、その尻拭いをOasisに頼ることになった。本作は、そんなバンドが残したフル盤1stである。2ndが異様な評価を獲得している現在、本作の価値を音楽史的に定めるのは難しいが、2ndの萌芽は見て取ることはできる。ギターの使い方などに。とはいえ、何かをしてやろうという意気込みには満ちているものの、まだまだ地図が完成していない様子。下手とも取られかねない演奏が若さを感じさせる曲もある。全体的にメロウで、ポップセンスは十分だ。戦える。そうでなければ、Alan McGeeも彼らにベットしなかっただろう。信じるに足るイギリスの風があったはずだ。方向性やらなにやらはぜんぜん違うけれど、そのスタンスはSonic Youthに通じるのかもそれない。マイブラはつぶれてしまったけれど。2ndの影に隠れながらも、買う価値のある良い盤だと思う。てか捨て曲もあるが、個人的にはすごく響くね。この疾走感はなかなかやばい。