Art Blakey & The Jazz Messengers : Free For All
ARTIST / Art Blakey & The Jazz Messengers
TITLE / Free For All
LABEL /blue note
DATE / 1964
TITLE / Free For All
LABEL /blue note
DATE / 1964
1802。Art Blakey(ドラム)を中心に、Reggie Workman(ベース)、Cedar Walton(ピアノ)、Wayne Shorter(テナーサックス)、Curtis Fuller(トロンボーン)、Freddie Hubbard(トランペット)という布陣。全4曲37分弱という内容。M1M2はShorter、M3はHubbard、M4はClare Fischerによる作曲。Shorterの力がとても大きかったようで、The Jazz Messengersは60年代に一気にモダン性を獲得し、ハードバップとしての現代性を獲得する。その後、ShorterはMiles Davisに持っていかれることになるそうだが、それはそれ。本作では、Blakeyのもとで各人が熱い煽りあいを繰り返している。Blakeyを形容するとき、そのソロドラミングの激しさが滝の飛沫を連想させるようで、ナイアガラの滝がよく出てくる。なるほど、飛び散りまくりである。タイトル曲であるM1の'Free For All'はタイトルのヒロイックさに加え、たぎりまくった挑発たちがリスナーをどきどきさせる。まさに乱闘。ジャズの深遠さとは、本作のような盤がもう数え切れないくらい転がっている(よく知らないので、転がっていそうと言い換えようか)ところにあると思う。なんだかんだいってプレイの快楽を追い求めたとき、その捩れと熱気において、ジャズは一般的なポップスが到達できない状況で遊び終わっている。それを少しずつ剽窃しようとしてきたアンダーグラウンドなカルチャに僕たちが惹かれてきたというのにはそれなりの理由がある。でもやっぱり直視すると怖いよね。子どもは聴いちゃ駄目だよね。1958年の"Moanin"からよりハードに今を追いかけた、後期JMの傑作ということで。よろしく。