Don Caballero : What Burns Never Returns
ARTIST / Don Caballero
TITLE / What Burns Never Returns
LABEL / touch & go
DATE / 1998
TITLE / What Burns Never Returns
LABEL / touch & go
DATE / 1998
1823。以前紹介した盤"Singles Breaking Up Vol. 1"。3rd。2ndに続き、Al Suttonがプロデを担当している。Alさんは現在のDon Caballeroも手がけています。オリメンのベースPat Morrisが復帰し、2ndだけ雇われていたのかMatt Jencikという方は脱退しています(Patさんもまたすぐに脱退するが)。他のラインナップはDamon Che(ドラム)、Ian Williams(ギター)、Mike Banfield(ギター)というオリメンたち。 本作では、すでにドンキャバな手癖の悪さが全開で利いていてる。すでに完成しているのかもしれない。さすがに4thと比べると多少は構成に洗練がなく、どたばたしているかもしれないけれど、それでも本作によって、彼らは多分到達したのだと思う。どこに出しても恥ずかしくない数学のたたずまいを見せている。これでサブのサブのサブくらいのサークルを作り出し、いくばくかのフォロワーを惑わしたわけであるから素晴らしいといえる。M1でいきなり9分を超える'Don Caballero 3'という曲で、彼らの到達点が宣言されるわけだけれども、個人的には、本作は後半に行くたびに、確かさを得ている。楽器たちが絶妙に譲りあいながら間のとりあっている。やっぱり演奏は多少探り探りだけれども。本作以前、以後という形で、ロック音楽小史がどのように切り取られるのかは知らないし、そのようなカッティングが果たして意味を持つのかは知らないけれど(多分、それほど圧倒的な斬新さはなかったのだと思う。もろもろの過去の形態と比べられて)それでも本作が持っている数々の瞬間はディケイドを超えたとは思えない輝きを持っている。