Art Blakey Quintet : A Night At Birdland Vol.1
ARTIST / Art Blakey Quintet
TITLE / A Night At Birdland Vol.1
LABEL / blue note
DATE / 1957
TITLE / A Night At Birdland Vol.1
LABEL / blue note
DATE / 1957
2095。以前紹介した盤"Moanin'"。Curly Russell(ベース)、Horace Silver(ピアノ)、Clifford Brown(トランペット)、Lou Donaldson(アルト)、そしてリーダーは、もちろんArt Blakey(ドラム)。ニューヨークは、ビルボード。1954年2月21日。そんな「ある日の夜」の熱狂を2枚にコンパイルした1枚目。サンプリングされたジャズクラブのオーナーPee Wee Marquetteによるアナウンスから始まり、Horace作曲による大時代的なラッパの旋律がださめに響く曲からアクセルは全開気味。ハード・バップという典型的な、旋律主義的「古いジャズ」の極みを堪能できると思う。古いなぁという。以前にも書いたけど、王道であればあるほど、そのアトモスフィアは多くのメディアでこすられ倒していて、それが、幾層にも連なり、現代では当時の先進性ではない往年をミにつけてしまうのである。とはいえ、それが本作を駄目にしているなどということではない。その「古さ」が煙たくなってるけれども、純化された演奏へと耳をそばだてることを拒むほどでは、多分、まだ、ない、そう信じておこうじゃないか。本作の重要性は、そのメンバーたちが、その後重要となるらしいジャズバンドへと解き放たれていく点にあるとかないとかいうレビューをamazonの紹介で呼んだ。いわく、BlakeyのThe Jazz Messengers、Horace SilverのQuintet、Clifford BrownのQuintet。へぇ。M4'Quicksilver'におけるBlakeyのむちゃくちゃな太鼓のたたきかたったらないけど、それでも楽しそうだ。すごく。ずっと煽りあいである。決して洗練されているような振る舞いではない。挑発である。かかってこいと。しかしそれが、ひとつのイベントとして洗練されているという。悟空対フリーザをマルチ化したような。毎週のようにやってたのかなぁ、これ。しんど。そして本作では本当のBlakey、ぐいぐいくるBlakeyが前で聴こえる。