Horace Silver : Song For My Father
ARTIST / The Horace Silver Quintet
TITLE / Song For My Father
LABEL / blue note
DATE / 1963
TITLE / Song For My Father
LABEL / blue note
DATE / 1963
2091。もう終わりが見えなくなってきた60年代blue note名盤探訪。名盤かどうかももはやよく分からない状況。五里霧中である。人生にように。本作は、2つのバンド体制で収録されている。Carmell Johnes(トランペット)、Joe Henderson(テナー)、Teddy Smith(ベース)、Roger Humphries(ドラム)、そしてHorace Silver(ピアノ)。あるいはBlue Mitchell(トランペット)、Junior Cook(テナー)、Gene Taylor(ベース)、Roy Brooks(ドラム)。録音された年代も数ヶ月ずれている。性質のよく分からない混ぜ方である。しかもジャケがダサい。一応表題曲であるM1が捧げられたHorace Silverの実父ということだが...。さて、普通に生活していてジャズに意識的にでもコミットしない限りhorace Silcerなんて名前にはまずもって出会わないと思う。曲は仮に(これもだいぶ怪しいけど)知っていたとしても。しかし結構人気があるようだ。いわゆる超絶プレイヤーとしてではなく、良いナンバーを書くことができる作家として。確かに本作の表題作をはじめ、疾走するM2なんかへと流して聴いても、ラテンフレイバを利かせたそのナンバーには愛嬌がある。wikiによるとその後ジャズスタンダードとなった表題曲は、ポップスに大きく影響を与え、 Steely Dan、Stevie Wonder、 Earth Wind & Fireなんかが部分的に引用したとかなんとか(ちなみに我らが超絶に愛するSteely Danの茶目っ気ある剽窃は3rd"Pretzel Logic"収録の'Rikki Don't Lose That Number')。どうでも良いけど。バンドとしての疾走感は、結構よくて、「ファンキージャズ」なんていわれててるなんだそれ。どうも、「ハード・バップ」から枝分かれしたモダンジャズの一分野で、ゴスペルの影響が色濃く、黒人的な音楽性が強調されてるんだとか。知らんがな。個人的にはHorace Silverの曲も、凝っていてキャッチーで悪くないけど、M5のJoe Hendersonによる曲のルパン感というか、大塚感というか、ミニ・クーパーのグリップ感というか。それが良いなぁあと。