Wes Montgomery : The Incredible Jazz Guitar
ARTIST / Wes Montgomery
TITLE / The Incredible Jazz Guitar
LABEL / universal
DATE / 1960
TITLE / The Incredible Jazz Guitar
LABEL / universal
DATE / 1960
2268。Lサイドによるレビューはこちら。ジャズ名盤探訪。もう探訪ばっかりして、何を聴いて何を聴いてないか分からなくなってきた初心者によくある沼にはまっていて、趣味性を峻別できないから備忘録的にそれを強く記しておかなければいけないわけで、本作は、とりあえず未来の僕に向けて、最高であると伝わるようにしておかなければならない。最高である。Sonny Rollins作曲によるM1は終わり方こそややざんないけど、それでも文句なしのグルーブで、精液を搾り取られるようである。メンバはWes Montgomery(ギター)、Tommy Flanagan(ピアノ)、Percy Heath(ベース)、Albert "Tootie" Heath(ドラム)といった布陣。音楽的な素養がなかったというMontgomerさんですが、そのいかれたテクニックはもう素養とかのレベルではないし、オクターブ離れた音をユニゾンで鳴らすという通称「オクターブ奏法」なるものなどなどを生み出したということで、すでに殿堂のライセンス持ちである。いかにも古臭い伝統を背負っているようなジャケ写でちょっと手を出しにくいサブカル崩れもいるだろうから、注意しよう。ド直球のドヤ顔であると思っていただきたい。結局、僕なんかは、ギターを中心とするポップスをベースに音楽を聴いているわけであるから、ギターという素朴な楽器に対してどうしようもなく離れられない安心感を感じてしまう。良いのか悪いのかは別にして。ギターが作り出すフレージングってのは、その物理的に指運びが制限された形式にのっとっているわけで、その制限の中で作り出される音に飼いならされているからもう仕方ないのである。それをどのようにアバンギャルドに打ち破ろうとしたって、物理の制限ってのを解き放たない以上は、ギタリストとしてそのゲームを演じるのであり、そのゲームを楽しむのが僕たちの世代なのだと思う。Wes Montgomeryがどんなにテクニックを労して、多種多様な音をだしたとしてもそれはどこまでもギターなのであり、それだからこそ最高なのだと思うのである。もちろん、Flanaganさんも、歴史に刻まれてるよ!