Vibert / Simmonds : Weirs
ARTIST / Vibert / Simmonds
TITLE / Weirs
LABEL / rephlex
DATE / 1992
TITLE / Weirs
LABEL / rephlex
DATE / 1992
2379。以前紹介した盤"Rodulate"。Jeremy SimmondsとLuke Vibertによるコラボ。rephexのカタ番では16枚目にあたる初期作の1枚。その後、誰かさんに私物化されていたのでしょうか、ソニーから日本盤もリリースされたのが面白いところでもある。Luke VibertとしてもWagon Christ名義と比しても、名前が付いたリリースとしては最初期に当たる。SimmondsさんはVoafose名義で活動していますが、かなり寡作で露出も少ない模様。analordシリーズ6枚目でAFXが楽曲をいじってる程度に、共通の友人の模様です。今ではすっかり思い出をなでこする片手間作家なのかもしれません。本作で注目をうけたことにより、Lukeさんはriging highと契約し、Wagon Christとして頑張ってくことになるわけだ。いい話だなあ。古き良きクールさをたたえながら、淡々と進行していくエレクトロなスタイルはどんな気分でも室内を冷たく演出してくれます。それでいて飽きさせることないプレイは見事なつくりなのだと思います。これをなんとなく作ってしまうところに、才能はあるところにはあるけれど、ないところには本当にないという逆説的な事態をつけつけられてしまうかもしれない。ただ、当時Vibertは20歳そこら。若すぎるというわけでもないか。80年代のアシッドな音色に洗練を施したことにより、本作がクラシックたる響きを持っているのは自明の理だといえる。全9曲で80分弱、若き天才たちの全力投球の結果がここにある。残念ながら、なかなか手に入りにくいかもしれないが、だらっとリスニングする分には損はしない程度に満足できると思います。どうぞ。