Dave Monolith : Welcome
ARTIST / Dave Monolith
TITLE / Welcome
LABEL / rephlex
DATE / 2011
TITLE / Welcome
LABEL / rephlex
DATE / 2011
2388。在野のミュージシャンが爆発的に増加し、音楽はまさに適切なまでに、文字通りの趣味の領域へと移行しつつある。創作できるものが、自分のためにその感性を発揮し、それをこっそりとアップロード。規模の大小にかかわらず、バズるバズらないにかかわらず、誰かのために作られるわけではないその音楽。あるいは名誉のために作られたその音楽。市場原理から解放された純粋に趣味的なふるまいがとても素敵な状況だ。Dave Monolithもその1人だろうか。本作こそ、属すこと自体にある種の価値とカラーを与えられるrephlexからのリリースだったが、その後の活動はサンクラその他。まさに現代の趣味音楽の一翼を担っている。バズるバズらないはどうでもよい。とりあえず自分が納得する好きな音楽を作るだけ。それがだれかに届くかもしれないし、届いて賞賛されるかもしれない。その承認要求は金にならないかもしれないが、少なくとも名誉なことだ。このビートも、シーケンサーの音色も、rephlex好きにはドンピシャにならしていて手抜かりがないクオリティだ。本名はDavid Barnard。現在のメイン名義はMonolith。デビューEPのリリースが2009年。最近めっきりリリースの数を減らしているrephlexが2011年に唯一リリースしたフル盤が本作という話。それだけ選ばれし才能なのでしょう。自分が作りたいもの、自分が聴きたいものを作る。それがいつだって正解だし、それがいつだって美しい音楽を作ってきた。なんの期待も裏切らない複雑で美しい1枚です。