Nation Of Ulysses ‎: 13-Point Program To Destroy America

ARTIST / Nation Of Ulysses
TITLE / 13-Point Program To Destroy America
LABEL / discord
DATE / 1991

2390。以前紹介した盤"Plays Pretty For Baby"。1988年に結成されたN.O.Uによる1st。オープニングからざくざくと刻まれるビートにヘドバンを禁じ得ない。当時のメンバーはSteve Gamboa（ベース）、 James Canty（ドラム）、 Steve Kroner（ギター）、Tim Green（ギター）、 Ian Svenonius（ボーカル、トランペット）。 もちろんIan MacKayeプロデ。録音はGirls Against Boysのメンバーで当時アメリカのインディーもインディーなバンドの仕事を手広く手掛けていたEli Janney。wikiによると本作のタイトルは暴力革命を肯定するマルコムXの影響を受け急進的な黒人解放運動を進めた「ブラックパンサー党の10の綱領」と、人種差別主義者だった初代FBI長官フーバーが発言した「中国共産党によるアメリカ破壊秘密計画」とを抱き合わせているらしく、それはもうほほえましく、かわいらく、ほっこりするお話をきいたような気分になりますね。砂糖とカフェインを大量に消費することをもくろむという政治的態度によって、音楽活動を推し進めていたNation Of Ulyssesに弱点はい。ジャケもどこかプロバガンダ映像のような、通称「ロシア・アヴァンギャルド」といわれるようなデザインを感じさせてくれる。CDverには3曲のボートラがついてて、コンセプトも何もあったものではないけれど、言いたいことをさらに付け加えることができて彼らも本望でしょう。レーベル内では、何度もリイシューを繰り返しているようで、バンドの人気のほどをうかがい知ることができます。トランペットを効果的につかったりもするけど、音楽的に散らばることなく、ソリッドさに注力していく。ハードコアの鏡のようなバンドではないだろうか。